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日本文化・社会学習

概要

国際機構では,2011年度秋学期より,留学生が日本の文化や社会を体験,または講義を通して学ぶことを目的に,「日本文化・社会学習」科目を開講しています。前期(春学期)には,18科目,後期(秋学期)14科目,合わせて32科目を開講しています。「日本文化・社会学習」科目は,留学生だけでなく,日本人学生も履修することができ,留学生と日本人学生が,日本の伝統文化や社会に触れ,知識と体験の両面から共に理解を深めることのできる,共同学習の場となっています。

対象

1)国際機構に所属する留学生
2)他の部局に所属する留学生
3)日本人学生

  • ほとんどの科目を,国際学類開講科目「日本文化体験A」または「日本文化体験B」として履修することができます。
  • 一部の科目は,学校教育学類開講科目「いしかわ金沢学」として履修することができます。
  • 一部の科目は,共通教育テーマ別科目としても履修することができます。

注意事項

  • 複数の科目を履修する場合,組み合わせに制限がありますので注意してください。
  • 各科目には定員があり,それを超える履修希望者がいる場合,担当教員が優先順位に基づき履修者を決定します。
  • 履修を希望する学生は,必ず,毎学期,第1回目の授業で行われる科目履修ガイダンスに参加しなければなりません。ガイダンスで履修者を決定します。ガイダンスの日時については,開講科目一覧表で確認してください。

開講科目一覧表

開講科目紹介

武道・杖道I (秋学期/春学期), 武道・杖道II (春学期)

教員:ビットマン ハイコ

「杖道Ⅰ」では,日本の「武道」の歴史や教えに触れながら,資料に基づき様々な武道について学びます。また,日本伝統武道の一つである杖道の基本・型・礼儀作法などを修行します。

「杖道Ⅱ」では「杖道Ⅰ」で修得した技や武道の理論的な理解などをさらに深め,新しい基本や型,重要な原理である「心構え」「気」「間」なども実践します。

武道・空手道I (秋学期/春学期), 武道・空手道II (春学期)

教員:ビットマン ハイコ

日本武道の一つである「空手道」の実践を通じて,日本伝統文化を体験します。「空手道」の基本や型を修得し,その歴史や教えなどを学ぶことにより,日本武道への理解を深めます。

「空手道Ⅱ」では「空手道 I」で修得した技術を向上させます。さらに,武道の理念・礼法,その根底にある精神・心を追求していきます。

茶道を通して学ぶ伝統文化 (秋学期)

教員:深川 美帆

このコースでは,茶道を通して日本の伝統文化について学びます。「茶道」は日本の伝統文化における総合芸術だと言われています。茶道に関わる様々な日本の文化を経験することによって,日本人のものの考え方,日本の美意識への理解を深めます。

日本の伝統芸能 (春学期)

教員:深川 美帆

日本の伝統芸能の一つである「能」を通して日本の伝統文化について学びます。この授業では「能」を中心として日本の伝統芸能や音楽について学ぶとともに,実際にそれらを鑑賞したり体験したりします。これによって日本文化への理解を深めます。

日本の教育 (秋学期)

教員:斉木 麻利子

この授業では,現代日本の教育制度やその骨子と目標について理解を深めます。そのため学生は,学内での講義・個人研究の発表・ディスカッションに参加するだけではなく,金沢市内の教育機関を見学します。

日本の家庭 (春学期)

教員:斉木 麻利子

この授業では,現代日本の衣・食・住,そして教育を支える家庭の機能について理解を深めます。そのため学生は,学内での講義・個人研究の発表・ディスカッションに参加することに加え,金沢市内の学童保育クラブを訪問したり,家庭料理の調理実習を行ったりします。ホームステイまたはホームビジットも体験します。

大樋焼 ~土と炎~ (秋学期)

教員:ビットマン ハイコ

茶の道には日本人の生活にかかわる全てのものが含まれており,日本人の衣食住・美意識・作法などが純粋な形で示されています。この授業では,茶会で用いられる茶碗を大樋焼の手法で作ると同時に,茶碗の造形を美術館で鑑賞し,実際に茶会を催し,その中で自分の作った茶碗で茶を飲みます。この体験を通じて日本文化への理解を深めます。

伝統工芸と職人の技 (春学期)

教員:ビットマン ハイコ

日本人は身の回りの自然を利用し,生活に必要な様々なものを作り出してきました。それを工芸として完成させ,職人が技術と心を現代まで受け継いでいます。その代表とする漆工芸や和紙をこの授業では取り上げ,鑑賞し創作しながらその技と精神を実体験します。

日本の社会と伝統文化I (秋学期), 日本の社会と伝統文化II (春学期)
~金沢に見る伝統と社会~

教員:山本 洋

金沢の豊かな伝統文化を直接体験することや,実地見学を通じて日本の社会について学ぶことがこの授業の目的です。日本の伝統美術・工芸といった文化体験を通じ,何百年もの間,匠達の手によって代々継承されてきた技能の一端を垣間見ることで,日本文化に対する多角的な観点を形成する機会を与えます。

また,日本の生活様式,マスメディア,企業,経済,教育といった様々なトピックに関する専門家の講義を通じ,日本の社会や経済に関する広範な知識を習得すると同時に,企業,工場,公的機関等において実地研修を行います。

※春学期と秋学期の内容は異なります。

現代アートとデザイン (春学期)

教員:松田 真希子

金沢は伝統工芸と現代美術が融合した美しい町です。この授業では,そうした金沢で学ぶメリットを最大限に享受するために,伝統に根ざした現代的なデザインやアートを体験的に学びます。そのことにより,日本的な美しさを感じる力・説明する力を育てます。

日本の介護福祉におけるコミュニケーション(秋学期)

教員:小島 荘一

日本は現在、高齢化社会となっている。これは大きな社会問題であり、特に高齢者介護福祉施設では様々な問題が発生している。

この授業では、こうした施設を訪れ、実際に高齢者といくつかの活動を実施する。学生には、高齢者との触れ合いを通して教科書とは異なる生きた日本語に接してもらうと共に、普段のキャンパス内での生活ではあまり出会う機会のない高齢者とのコミュニケーションを体験して、何かを感じ取ってもらいたい。

サービス業や福祉施設にみるおもてなしの心(春学期)

教員:小島 荘一

最近、日本の「おもてなし」という言葉が世界でも広く認識されるようになっており、特にサービス産業におけるその精神は、国際的にも高く評価されるようになってきている。

この授業では、日本の料亭や保育園、高齢者介護福祉施設などを訪問し、その業務の一部を学生にも体験してもらう。その中から日本のおもてなしの心を学んでもらうと同時に、普段は目に見ることのできないプロのきめ細かな心配りの技術を知ってもらいたい。

日本の歴史からみた暦と時間(秋学期/春学期)

教員:小島 荘一

日本人が時間に正確であることは世界でも広く知られている。しかし、実は江戸時代までの日本人はとても時間認識が曖昧で、これが明治の近代化でも大きな問題となった。

この授業では古代の日本において中国から暦法が伝来してきた経緯や、それが日本でどのように変化していったのかをみていく。また、学生にも自分の国の時間に関する文化の発表をしてもらい、それについて全員で話し合うことで、理解を深めてもらう。

禅と日本文化(秋学期/ 春学期)

教員:ママードウァ アイーダ

この授業では、禅の根本的な修行、坐禅を体験します。また日本のすべての文化の背景にある、禅の教えも学びます。禅は自己確立の道であり、それを体験しながら日本の文化の奥深さも経験できます。

ユネスコジオパークとエコパーク(秋学期/春学期)

教員:ママードウァ アイーダ

白山ユネスコエコパークについて学ぶコースです。白山麓の地域をフィルドにし、自然と伝統暮らし、地域課題や地域再生に向けて様々の取り組みの活動を紹介するコースです。

社会の中の間違った論証(秋学期/春学期)

教員:佐藤 智哉

この授業では、正しい論証の方法を身につけるために、あえて(意図的に)、様々な間違った論証(誤謬:ごびゅう)を学びます。どうやったら間違った論証ができるかを統一的に修得し、間接的に自身の論理スキルを向上させることが、この授業の目的です。

日本社会文化論(秋学期/春学期)

教員:南 コニー

このクラスは学際的な視点から、日本社会や文化を幅広く学ぶ授業です。授業では日本文化や社会の特徴を考える一つの手がかりとして、毎回さまざまなトピックをとりあげます。日本の四季の伝統行事からアニメや漫画などポップカルチャーまで多角的な視点で日本文化や日本語を知ることで、異文化理解力を高め、海外の文化との繋がりも学びます。履修者はテーマを選んでディスカッションやプレゼンテーションを行うことで、相互コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力も高めます。

比較ジェンダー論E(秋学期/春学期)

教員:南 コニー

このクラスはグローバルな視点でジェンダー学について学ぶ科目です。男女平等はSDGsの中の一つにも含まれている大きな社会課題の一つです。この科目では、世界のジェンダー史や各国の現在の取り組みと日本社会におけるジェンダーを比較します。授業は原則英語で行いますが、日本人学生や日本語を学ぶ留学生のためにも日本語も用いた説明やディスカッションが行われます。

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